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この作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW1:無限のファンタジア』用のイラストとして、(スカイ・ローリアン)が作成を依頼したものです。
イラストの使用権は(スカイ・ローリアン)に、著作権は(鳴滝もなか様)に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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『「寒くない?」「…別、に……」』
パキリパキリと小枝が爆ぜる音がする。
あそこを逃げ出してから、ずっとこうやって一人でこの音をきいていたせいか…其の音はどこか懐かしさを感じさせてくれて。
「―………」
変ったことといえば、隣…というか後ろに居る人だろうか。
いつも一人でドラゴンズゲートに行ってたから…なんというか、未だにこうやって傍に人がいることに慣れない。
身じろいだのが分かったのか、髪を弄る手を止めてグレイが口を開いた。
「寒くない?」
「…別、に……」
大丈夫です。とだけ言えば、グレイが笑う。
「そう?確かに顔は赤いけどね」
それは…そうだろう。
幾ら寒いからといって火に当たるのに、ここまで密着する必要などないのだから。
後ろから抱きしめられるなんて状況は、グレイと出会うまで…ずっと他人事だと思っていた。
目の前で抱きしめあう恋人達を見詰ては、自分にはあぁやって後ろを許せる者が現れるなんて思っていなかったのだから。
なのに…今は。
「どうしたの?」
「…変ったな、と思いまして」
「そう?」
再び髪を弄りだしたグレイの指先を掴む。
なぜかグレイは自分の髪がお気に入りのようだった。
「…?」
「貴方が好きだな…と思いました」
「………そう」
掴んだ指先に口付けながら言えば、グレイが再び笑った。
「俺はね、スカイを愛してるよ」
髪に口付けられ、再び顔が熱くなる。
こうやって心許せる存在がいること。
それが、なによりも幸せなことなのだとパキリ、と再び音を立てた火を目の前に、そう…思った。
2009.6/1 如月修羅
(日記で散々騒ぎましたが、BL大丈夫表記の方でしたので、ちょっと密着度を高めていただきましたv
後ろから抱きしめてるんですよー♪らぶらぶvとても幸せです!)
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