※虐待表現有 ※血の表現・食べる表現有 ※狂愛 その子はとてもとても小さかった 掌サイズのロップイヤー まだ、瞳すら開いていなかった。 親が誰かもわからない、そんな状態の時に取り上げた。 生まれ落ちた瞬間から、目が離せなかったのだ。 黒い特徴的な耳と、黒い髪。 白い柔らかそうな肌に、きっと開いたら黒い瞳だろう。 なにもかもに魅せられた。 「君は、俺だけのものだよ」 取り上げたその日に、耳を噛み切った。 ロップイヤーの特徴的な垂れ下がった長い耳。 噛み切ったそれは呑み込んで自分の一つに。 一生、離れられない絆を、その身に宿せばいい。 「可愛いよ、帝人君」 手当をしてあげて、泣き声を上げるその唇に口づけを落としながら。 ただただ、早く大きくなってと願った。 俺だけを、愛するように、ちゃんと育ててあげるからね? (いらないいらないいらない。君を愛するのは俺だけで、君が愛するのは俺だけだ) 2010..9/25 如月修羅 戻 |