何気ない日常
(こんなにも愛しいなんて!) カチカチと音が聴こえる。 臨也さんがパソコンを操っている音。 手持ち無沙汰になって、しょうがないからもう一杯紅茶を飲もうと立ち上がる。 「帝人君、俺にも」 「はい。僕、レモンティーにしますけど…臨也さんどうします?」 「んー……あ、じゃぁ俺も同じものを」 「分かりました」 臨也さんには熱めに入れよう。 毎回適温で置いてもなかなか飲む時間がないから、いつも冷めてしまうのだ。 カチャカチャと似たような音を立てながら用意していると、ふと笑い声が聞こえた。 「どうしました?」 「いや、帝人君も慣れたなーって思って」 「はい?」 「俺の部屋なのに、もう帝人君がこの部屋の主みたいだ」 「……っ」 真っ赤になって。 持っていたカップががちゃんと音を立てる。 だってだっていつだって。 臨也さんが僕に部屋のことを頼むから! 勿論それが嫌なわけじゃない。 寧ろ頼ってくれて凄く嬉しいのだけれど。 そう、いつの間にか僕のものもこの部屋には増えていて。 「………っ」 「帝人君のもの、ぜーんぶここに持ってくる?」 一緒に暮らそうか。 あっさりと毀れた言葉だけれど。 いつの間にか隣に立っていて。 「ね?」 「…そ、うですね」 まぁそれが嫌じゃなくて、寧ろ凄く凄く嬉しいんだから。 (あぁ。 何もない日常こそ、なんて愛しいものなのだろう!!) 戻 2010.3/21 如月修羅 |
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